イリュリア戦争（ローマ・イリュリア戦争）は、紀元前229年から紀元前168年にかけて行われたローマ共和国とイリュリア王国との間の戦争です。
当時、イリュリアはバルカン半島に位置する地域であり、ローマの領土拡大の障害となっていました。イリュリア王国は海洋貿易や海賊行為によって周辺地域に影響力を持ち、ローマとの対立が生じることに。
ローマはイリュリア王国の拡大を抑えるために軍事行動に出ました。共和国の指導者であるコルネリウス・レントゥルス将軍がイリュリアに遠征し、一連の戦闘が行われました。
戦争の結果、ローマはイリュリア王国を制圧し、イリュリアの王であるテトリステスは降伏しました。ローマはイリュリアを属州として組み込み、バルカン半島での支配を強化。
ローマ・イリュリア戦争はローマ共和国の領土拡大と地中海の安定化を図る一環として行われました。この戦争によりローマはイリュリア地域の支配権を確立し、バルカン半島の統治をさらに強固なものに。
イリュリア戦争を時期ごとに見る
イリュリア戦争は第1次～第3次の区分で語れることがあります。
時期ごとでどのような状況だったかを以下に簡単にまとめました。
第1次イリュリア戦争（229-228 BC）
第1次イリュリア戦争は、紀元前229年から紀元前228年にかけて行われました。ローマはイリュリアの海洋貿易と海賊行為に対抗し、イリュリア王国を征服。この戦争によりローマはバルカン半島での支配権を拡大しました。
第2次イリュリア戦争（220-219 BC）
第2次イリュリア戦争は、紀元前220年から紀元前219年にかけて行われました。ローマはイリュリアの侵略行為に対抗し、イリュリア王国を撃破。この戦争によりローマはイリュリアの領土を拡大し、バルカン半島の支配を固めました。
第3次イリュリア戦争（168-167 BC）
第3次イリュリア戦争は、紀元前168年から紀元前167年にかけて行われました。イリュリア王国の王であるゲントによるローマへの侵略行為に対し、ローマは軍事行動を起こしました。ローマ軍はイリュリアを攻略し、イリュリア王国は滅亡。この戦争によりローマはバルカン半島の支配を強化しました。